前作の(小説もどき1)からなんと3年(笑)
いいえ笑い事でもないんですけど・・・
久しぶりにやってきている
『萌』をどうにかしたい
っと思っております。
実際描きたいシュチュエーションイラスト3点
それに付随する文章を少々、
まだメモ書き程度ですが書いてあったりします。
ただ、まだ新作はネリネリしている最中で公開出来ない為、
2008年12月の冬コミで公開していたお話を
2年ちょっと経ったしそろそろいいかな?
っということで、
こちらへ載せたいと思います。
以前にも言いましたが、
文章書きの
ド素人が書いております。
大事なコトなので大きな文字で(笑)
その点をふまえて、
温かい目と心で読んでやって下さい。
イラストの・・・
早乙女くんがサラリーマンにみえて仕方ないのですが、
高校生です。
ってか、公開するの止めようかと思うほど
天道先生も早乙女くんも可愛くないですが
当時のすどう精一杯の実力だった訳ですし、
思い切って載せました。
※一応あまりに久しぶりなので説明をします。
『天道先生と早乙女くん。』はらんま1/2のパラレルなお話です。
パラレルが苦手な方はご遠慮下さい。
以前の更新分については、カテゴリーの
【天道先生と早乙女くん。】シリーズからご覧いただけます。
[11回]
「あれ?」
天道先生は黒板を消そうといつもある場所へ手を伸ばしたが
そこにあるべき黒板消しがない。
「・・・早乙女くん、今度はどこへ隠したの?」
天道先生は早乙女乱馬を真っ直ぐに見て、そう言った。
「なんでいきなりおれのせいなんだよ!?」
なんの迷いもなく、犯人にされた早乙女は不服そうにそう答えたが、
教室内がにわかにざわめき
「あれだけ毎日イタズラしてたら、真っ先に疑われて当たり前だろ~」
「そうそう、乱馬以外にそんなことする奴いないっての!」
そんな事を口々にいう同級生たちに
「うっせ」
っと少しばつの悪そうな顔をして答え、天道先生を見上げる。
『ほら、やっぱり早乙女くんが犯人じゃない。』
っとでも言いたそうな顔でおれを見ている天道先生・・・
やっぱり可愛い。
このクラスでは、天道先生と早乙女くんのこんなやり取りが
すっかりお馴染みになっていた。
それが早乙女からのアピールである事に、
クラスの誰もが気が付いている中、
当の天道先生はどうにも鈍いらしく、全く気が付いている様子がない上に、
早乙女の事はイタズラ好きのちょっと困った生徒くらいにしか思っておらず、
そんな扱いを受け続けている早乙女を見てからかうのが、
またクラスの者にはたまらなく面白いのであった。
「しゃーねーな。先生、黒板の上の方を見てみろよ」
言われた通り見上げると、
黒板の上に掛けてある時計の更に上に
ちょこんと黒板消しが乗せられている。
天道先生の身長ではイスを踏み台にしても届きそうにない位置である。
「取って欲しい?」
困った顔をしている天道先生が見たくてそんな事を言ってみた。
「自分で取るからいいわよっ!」
そう言って、椅子を用意しその上に上がり懸命に手を伸ばしてみるが
どうしても届かない。
それでも懸命につま先立ちをして手を伸ばしいる意地っ張りな姿が
早乙女にはたまらなく愛しいものにみえた。
「届かないだろ、先生取って欲しい?」
再度そう問い掛ける。
とても悔しそうな顔をしてこちらを見ている天道先生。
「・・・授業が進められないから、早く取って」
天道先生は少し頬を膨らませ、黒板消しを指差しそう言った。
可愛げのない物言いだが、それがまた『らしく』ていい。
そんな事を思いながら早乙女は立ち上がり、
ひょいと軽くジャンプするとあっさり黒板消しを取ってしまった。
「はい、天道先生黒板消し」
差し出した黒板消しに天道先生が手を伸ばすと、
スっと引っ込めて
「ありがとうは?」
っと小さな声で耳打ちすると、
天道先生はまた悔しそうな、少し困ったような顔をして、
「・・・ありがとう」
っと早乙女にすら聞こえるか聞こえないかの小さな声でそう言った後、
奪い取るように黒板消しを受け取り、
「もういいから早く席に戻りなさい、授業再開するわよっ!」
と言って、軽く早乙女の背中をポンっと押した。
押された背中がほんのり熱くなる。
そんな些細な触れ合いですら、おれにとってはとても嬉しい事だった。
天道先生を困らせたい訳ではないのだが、
格闘一筋で育てられてきた早乙女にとって、
今、自分の中にある感情を持て余しているのも事実で、
どう扱えばいいのか本人ですら困惑している状態であった。
だからくだらない事でも自分を見て欲しくてついイタズラを繰り返してしまう。
それ以外にこの感情をどうしたらいいのか分からないから・・・
こんな二人ですから、お互いを意識しだすまでは、
まだ少し時間が必要なようです。
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